世界規模の学生団体を動かすリーダーの葛藤。「大きな子供」と向き合い見えたもの。

「成長マインドセット」を取り入れることで、組織・個人はどう変わるのか。今回は、世界127以上の国と地域に7万人以上の会員を有する、世界最大の学生団体、NPO法人アイセック・ジャパンの大阪大学委員会の代表を務める高橋一志さんにお話を伺います。

高橋 一志
大阪大学外国語学部4年生。特定非営利法人アイセック・ジャパンの大阪大学委員会の代表を務める。主幹事業として海外インターンシップの設計と運営を行い、100人弱の組織のトップとしてマネジメントを経験。法人営業や海外の大学とのパートナーシップ締結にも取り組む。現在は休学して起業準備中。

 

エゴで組織を動かす「大きな子供」だった

 

ーアイセックでは『成長マインドセット』をどのように活用したのでしょう?

主にチームビルディングのために、メンバーに配って輪読し、チームで気づきや感想をディスカッションする機会を設けました。私が所属するアイセックの大阪大学委員会は、海外インターンシップや高校生向けのキャリアセミナーを運営する100名弱の団体です。4月から新しい年度が始まることもあり、幹部はもちろん、新しいメンバーも含めて『成長マインドセット』を読みました。

ー何か印象に残る部分はありましたか?

「大きな子供」という言葉が印象的でした。私自身、「大きな子供」を内面に抱えていることを気づいたんです。元々、組織のマネジメントをしていて、漠然とした違和感がありました。自分は不完全でできないことも多いのに、後輩に対しては指示を出す立場にいて、偉そうにしている。たぶん、いい意味でも悪い意味でも「自分がこうしたい」というエゴで組織を動かしていたんです。ただ、それに気づけなかった。

例えば、新入生歓迎の場でスピーチをする際に、わざときつい言葉を選ぶことがありました。組織にとって最善かどうかという判断軸の他に、自分のメンツを保ちたいという気持ちがあったんだと思います。心の底ではこういうった自分の選択を非合理的だと思いながら、そのモヤモヤを言語化できていませんでした。

そんな時に「大きな子供」について書籍で読み、これは自分なんじゃないかと思ったんです。周りの幹部に「これって俺じゃない?」と聞いて回ると、案の定、「これはお前のことや」と言われました。

ー自分の中の「大きな子供」に気づいて、何か変わりましたか?

まだ、日が浅いので行動に移せている部分は少ないのですが、自覚したことは大きな変化だと思います。言語化でき、自分で認識できたことで、それを無理やり押さえつけるのではなく、うまく共存することができると思います。

実は、今大学を休学していて、東京で学生時代の友人と2人で起業するのですが、その上でも「大きな子供」を認識できたことは生きています。お互いにどんな癖や傾向があるか理解すると、頭ごなしに攻めるのではなく、「こういう人だからこう接しよう」と受容できるんです。自分や近い相手の「大きな子供」を理解したことで、チームでの接し方が変わりました。

 

 

縦割り組織からの脱却

 

ー他にも、組織の中で何か感想や反響があれば教えてください。

本が勝手に色々な人の手に渡っていったのは面白かったですね。最初私が読んだ後、幹部だけに配ろうとしたんです。すると、読み終わった幹部からこれはメンバーが読んだ方がいいと判断して、知らぬ間に本が回っていきました。

元々、団体としてチームビルディングに課題を感じていました。一口に海外インターンシップを運営しているといっても機能ごとにチームが分かれており、縦割り組織で横の連携が遅かったんです。時にはメンバー間で向き合わないままPJTが進んでしまうこともありました。

そんな背景から、結果的にはメンバー全員で本についてディスカッションをしました。ちょうど代替わりの時期だからこそ、一度立ち止まって、自分の弱みを認識する、それをお互い知り合うということを進めたんです。それからはチームの空気がかなりよくなりましたね。

 

 

ー今後、ご自身の活動にどう活かしていきますか?

大学を離れて新しい環境で挑戦することになるので、自分自身が成長を仕組みとして捉えて、狙って成長する必要があると思います。振り返って「気づけば成長していた」ではなく、自分のアイスバーグを言語化し、目標を設定して進めていきたいですね。

※書籍出版前に実施した同内容の研修、書籍のサンプル原稿をご覧いただいた感想に基づいたインタビューです。

 

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